妊娠中の便秘の原因と具体的な対策方法・いきむ時の注意点は?
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妊娠中に起こりやすくなる便秘の主な原因と、それぞれの対策方法についてまとめました。
photo by Hey Paul Studios
妊娠中に便秘が起こりやすくなる原因
妊娠中に便秘になりやすくなってしまう理由は、大きく分けると次の5つです。
黄体ホルモンの働き
基礎体温を上げたり、赤ちゃんのベットとなる子宮内膜を維持するため、欠かせないホルモンが黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
その一方で、腸の蠕動運動を緩やかにしてしまうという働きも行っています。そのため、腸内に便が溜まりやすい状態となり便秘気味になってしまいます。
黄体ホルモンは、妊娠前は性周期に合わせて増減を繰り返します。ですが、妊娠後には母体としての状態を維持するために分泌を続け妊娠8〜9ヶ月頃にピークを迎えます。
ピーク後は分娩まで緩やかに下降、出産後に一気に減少するという仕組みです。
赤ちゃんの成長によるもの
赤ちゃんの成長につれお腹が大きくなっていきます。それにより子宮を圧迫するため排便がしにくい状態になるようです。
水分不足
妊娠に伴い、普段飲んでいる水分も赤ちゃんに頻繁に届くようになります。その結果、体内の水分量の低下がすすみ普段より便が固くなりやすくなります。
また、ひどい悪阻によって水分を摂る事がままならなくなり、より水分不足になってしまう場合もあるようです。
ストレス
これまでとは違った状態や日常。ホルモンバランスの変化等によってイライラやストレスを感じやすい状態となっています。
腸内が蠕動活動をするためには、自律神経の副交感神経が優位に働く必要があります。ストレス状態が続くと興奮状態が続き交感神経が優位になってしまいます。
結果、腸内の蠕動運動も抑制されてしまい便秘になりやすくなってしまいます。
運動不足
妊娠した事による体型の変化や体重の変化により、運動不足となりがちになってしまいます。特に妊娠初期は「自宅安静」を支持される場合も多い事も原因となります。(※当然、その指示には従うべきです )
運動不足により筋力が低下すると、腹筋でいきむ事での腸の蠕動運動が促進されにくくなります。
妊娠中の便秘対策
妊娠中にやりやすい便秘対策は以下のとおりです。
食物繊維をしっかりと
食物繊維を以前より意識してとるようにします。米を玄米に変更したり、雑穀を取り入れてみたりする方法も有効です。
水分補給
不足しがちな水分をしっかり補給しましょう。身体を冷やす事はNGですので、白湯が良いとされています。
軽い運動
専門医からの「安静指示」が出ている場合を除き、ウォーキング等の軽めの運動を行います。無理に行う事はトラブルの元ですので、あくまでも「適度」に行う事がポイントです。
副交感神経を優位にする
副交感神経の働きは、そのまま腸内の働きに直結しています。「副交感神経を優位にする状態」とは、シンプルに言うとリラックスしている状態の時です。
ノンカフェインのお茶を飲んでリラックス。自分のラクな姿勢でゆっくりする。気持ちを落ち着かせる音楽を聴く等の方法があります。
また、睡眠も大事なポイント。睡眠中は基本的に自律神経が優位な状態です。不規則な睡眠や、短い睡眠時間は 交感神経を優位にし 自律神経を乱すばかりか、不眠症の要因ともなります。
いつでもできる簡単な方法は、「笑顔を作る」という方法もとても有効。多くの専門医が、「笑顔によって自律神経に良い影響があること」を伝えています。
「いきむ」時の注意点
基本的に、トイレで「いきむ」ことで赤ちゃんが出てしまうような事はほとんどないと言われています。
- あまり強くいきみすぎない。
- 身体を冷やさないように長時間座らない。
- 息は止めずにはきならがら。
これらの事に注意して、身体に負担をかけすぎないこと。それと合わせて、先のお伝えしたような便秘対策を併用していく事をおすすめします。